コロナの後に目指して欲しい

 こちらの森の中の散策コースにはラーブと呼ぶ休憩所がある、大半にはベンチのある小屋掛がある。

 

その前の開けた広場の真ん中に火床がありそこにもベンチがある。そして火床から少し離して薪小屋がある。薪小屋の中の片方には乾き過ぎていない(乾くとしまって固くなり割るのが大変)玉切りした丸太が積んであり、もう片方には割った薪が積んである。以前は薪割りの斧が置いてあったが最近は誰でもが安全に薪割りができるように写真のような道具が置いてある。薪小屋の扉には鍵などない。ラーブに着いたら薪を火床に運んで火を起こし、ソーセージを焼いてコーヒーを沸かして休憩する。そして出かける前に水をバケツに汲んできて残り火にかけて完全に消火する。その時には火床に水が溜まらないように燃えている木や大きい残り火は脇にずらして消す。

 

水はドラム缶に屋根に降った雨水がたまるようにしてある。もちろん見回りの人が足りなくなりそうなら足しておいてくれる。そして薪小屋の丸太を自分が使っただけ薪に割って戻しておくのが作法になっている。

 

 ラーブを使うのに届けもいらないし、記録を残す必要もない、公的のものが多いようだが個人が作ってくれているものもある(万人の権利として個人の森にも入ることができる)。そしてお金を払う必要もない。それなのにラーブから火事になったという話は聞いたことがない。

 

 こうゆう事には大きなリスクが伴う、そしてリスクを超えることで人は成長する。この国は人を信じ、信じられることで社会が成り立っている。

 リスクを恐れ、責任の追及を恐れる国は残念だ。